小さいころは、缶詰がお約束だったアスパラガス。国内産の品質の良さが目立つ昨今、一年を通して様々なレシピに応用されています。春から初夏にかけて旬を迎えるレシピには書ききれない、アスパラガスの魅力に注目してみます。
1,アスパラガスは白のこと
ヨーロッパでは、アスパラガスと言えば白を指し、道端で売られているアスパラガス目当てに路上駐車している車の列をよく見かけたものです。
卵との相性が非常によくオランデーズソースは定番です。ゆで卵を細かくしたミモザや目玉焼き、半熟卵はソース代わりになります。フィンランドでは北欧風の塩漬けサーモン(グラブラックス)と合わせるスタイルがとてもおいしかったのを思い出します。アスパラガス専用の鍋もあり、長いまま縦に入れてそのまま茹でれる優れモノです。
日本人になじみがあるアスパラガスは、わざわざ「緑のアスパラガス」と言っていました。日本では春先、長崎あたりから徐々に北上して行き、栃木を経て初夏の頃には北海道産にたどり着くころに終わりを迎えます。
2,保存のこと~保湿し立てる
買うときに確認して欲しいのは、茎の先端の水分が抜けてシナシナになっていないこと(断面の穴が開いているように見えます)、穂先が真っすぐなこと、はかま(三角形の部分)が干からびていないかチェックしてみてください。
もし水分が抜けているようならば、コップに水を入れてアスパラガスの茎の部分を半日くらい漬けてみてください。水分を吸収して固くしっかり戻ります。
保存は、キッチンペーパーを湿らせて包み、ビニール袋等に入れて冷蔵庫で立てて保存して下さい。寝かせて置くと穂先が曲がることがあります(上へ上へ伸びて育つので)。目安は、生で4~5日は持ちますが、穂先が痛むのが早いので注意してください。
3,下処理のこと~丸くむく
グリーンアスパラガスの下処理で気を付けたいのは、皮を剥くときです。ピーラーを茎の堅い方より、やや上あたりから滑らせるように回転させながらむきます。何度も同じところに力を入れ過ぎてえぐったり、剥き残しが無いように注意してください。断面が元の形のように丸くむけていれば合格です。
また、はかまと呼ばれる三角形の部分は面倒でも取り除いてください(この手間が、おいしさの秘訣かもしれませんね)。しかし穂先に近いところまでは、取り除く必要はありません。はかまには、砂が挟まっている時があるので、下処理をする前に、数分水につけておくか、皮を剥いたら軽く水洗いしてください。
4,調理法のこと~最初は茹でると炒める
グリーンアスパラガスは、歯ごたえが残るように茹でてください。逆にホワイトアスパラガスは柔らかくゆでるのが良いとされています。
茹でたら直ぐに氷水でしっかり冷ましてください。おか上げや流水では、色が飛ぶこともあります。もちろん茹でたてを召し上がる場合は、冷水に落とす必要はありません。
参考までですが、茹でたら2日以内に消費してください。それ以降ですと、そのまま食べるのは衛生上よくありません。炒めたりしてしっかり火を通すレシピで使い切るのがいいでしょう。電子レンジは、温めムラが起こるので注意が必要です。
炒めるときは、生でも茹でてあるのでもどちでも構いません。短時間で素早くが基本です。
5,レシピのこと~サラダが一番簡単
まずは、サラダで召し上がってみてください。オリーブオイルでシンプルなドレッシングが基本です。
また、マヨネーズやヨーグルトを使った冷製ソースとも相性がいいです。ここに色々とお好みで調味料やスパイス、ハーブを加えてアレンジします。オレンジとの組み合わせも良いので、ジュースは煮詰めてドレッシングに、果肉は付け合わせにしてみてはいかがでしょうか?
さらにオススメなのが貝類と甲殻類です。両方ともに美味しい出し汁を利用してソースにすることができます。身も美味しく、時期的にも重なっています。主に前菜系に使ってみてください。温かくても冷たくても大丈夫です。
まとめ
今回は「5つのことでわかる「緑のアスパラ」~家庭で簡単にフレンチを感じる使える野菜」 についてお伝えしました。
これから使用頻度が高くなるグリーンアスパラガス。下処理にちょっと手間がかかりますが面倒くさがらずに付き合ってみてください。
和風や中華風もいいですが、フレンチスタイルでカットせずに、そのままの形をいかしてください。長いままお皿からはみ出すのもいいでしょう。フォークとナイフを使ってソースをつけ、春の訪れを感じてみるのもいいかもしれませんね。
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