フランス料理

『フレンチのソース』15種類をまとめて解説

フレンチの代名詞であるソースとは、どのようなものがあるのでしょうか?

この記事では、われわれにも馴染みがある基本のソースや、知っておいて損はない定番ソースをご紹介します。家庭で作るには少々ハードルが高いソースもありますが、フレンチの知識を高めるためや、ご自身で作る際の参考にしていただければ幸いです。

伝統的なソース
Sauces classiques

作るのに手間がかかる工程や”重たい”仕上がりのクラッシックなソース。しかし、我々の家庭にも馴染みがあるソースが下記の2種類です。ぜひ覚えておきたいですね。

ソース・ベシャメル Sauce béchamel


ホワイトソースのことです。フレンチレストランでは見かけなくなりましたが、西洋料理店やホテルのブッフェなどでは、今でも健在なクラッシックフレンチソースの代表です。その時代を超えたおいしさは変わりません。

小麦粉1、バター1、牛乳10の割合が基本です。小麦粉(薄力粉と強力粉)は用途によって使い分けますが、初めのうちは薄力粉の方が総合的に使いやすいでしょう。ダマにならないように作るには、コツがいりますが、家庭でも一から作れるフレンチの基本のソースです。

主な材料薄力粉 30g
バター 30g
牛乳 300mL
作り方バターを溶かし小麦粉を加えて焦がさぬように炒めます。ダマになるのを防ぐため一度火からおろし、温めた牛乳を少しずつ加えながら伸ばします。再度火にかけて加熱し、味を調えます。細かい目の道具で濾すとよりきめ細やかなソースとなります。
アレンジ例コロッケやグラタンのベース、チーズを加えたり玉ねぎを加えアレンジ。

 

ソース・ドゥミグラス Sauce demi-glace


シチューなどの洋食レシピには欠かせない、基本の茶色いソースです。しかし、フランス料理店では時代性もありほとんど見かけなくなりました。家庭で作る場合は、缶詰めなどの既製品に赤ワインやマデラ酒などを煮詰めたものを加えたり、あめ色玉葱や焼いた牛筋を加えてしばらく煮込んで味を補うと、より本格的な味わいになります。

『洋食のデミグラスソース』は、この『ソース・ドゥミグラス』をベースに日本風にアレンジされています。主にベースとなるソースに牛スジや野菜をつぎ足し、味を濃縮させて濾す作業を繰り返しながら、数日かけて仕上げていきます。

主な材料使用される材料も多いのでここでは、参考の為に主に使われるベースとなるソースを記します。ソース・エスパニョール(デミグラスソースの土台となる大切なソースベース)+フォン・ド・ヴォー(仔牛の出汁)
作り方材料を合わせ煮出す、濾す作業を繰り返し、味を濃縮させます。途中で野菜やスジ肉などを追加。少量では作りにくいので一定量が必要です。ソース・エスパニョールやフォン・ド・ヴォーを仕込む手間を含むと最低でも2~3日はかかります。仕上がりに1週間かける、こだわりのお店もあるとか。
アレンジ例ハンバーグステーキのソース、ハヤシライス、ビーフシチュウなど

 

冷製ソース
Sauces froides

フランス料理における冷たいソースの代表が下記の2種類です。基本は酢と油さらに卵黄のみの極めてシンプルな材料です。様々な材料を加えることでアレンジが広がるので、料理のジャンルを問わず使い勝手が良いソースです。

ソース・ヴィネグレット Sauce vinaigrette


フランス料理で主に使われる、基本のサラダ用のドレッシングは酢と油のみです。それに塩と胡椒で味を調えるのが基本となります。シンプルですが立派な冷製ソースで、『ソース・ヴィネグレット』や『ヴィネグレット』と呼びます。

割合は、酢1に対して、油は3~4です。これは、合わせる具材の特徴に合わせて、油の量を調整しますが、油3だと少し酸味が気になるので油4くらいの塩梅が良いでしょう。基本の割合に対してマスタードを入れたり、酢や油の種類を変えて、使う料理に合わせてアレンジします。

例えば、肉が使われているサラダに時は、煮詰めた肉汁などを加えて、より素材に合わせたソースとしても仕上げることもできます。また、夏はオリーブ油で仕上げ、寒い時期にはナッツ系の油を使うとアレンジの幅はさらに広がります。

主な材料白ワインビネガー 10mL
グレープシード油 40mL
作り方ボウルに油以外の材料を入れ、塩が溶けるまで混ぜます。油を少しづつ加えて即席的に乳化させます。しばらくすると分離するので使うたびに混ぜ合わせます。ヴィネグレットでサラダを味付けする時は、手でふんわりと混ぜ合わせるように、優しくあわせるのが良いでしょう。トングや箸でサラダを混ぜるのもいいですが、葉は繊細で潰れることもあるので手で混ぜるのをおすすめします。手の汚れが気になるようでしたら、調理用の手袋をしてみてください。
アレンジ例マヨネーズ、ハーブ、おろし玉ねぎ、トマト、粒マスタードなどを加える。

 

 

ソース・マヨネーズ Sauce mayonnaise


マヨネーズはフランス古典料理にも記されている、冷製ソースにおける母なるソース(マザーソース)です。我々の家庭の冷蔵庫にもごく普通に入っており、日本人の食生活を支えるために、なくてはならない調味料であり偉大なソースです。

マスタードが入らないレシピもありますが、乳化が安定して作りやすくなるので入れることをおすすめします。フライに欠かせないタルタルソースはマヨネーズをアレンジした馴染み深いソースです。

主な材料(作りやすい分量)卵黄 1個
酢 10mL
マスタード 10g
油 200mL
ポイントボウルに酢と油以外の材料を混ぜ、徐々に油を加えながら乳化させます。酢は途中で加えると失敗が少なくなります。手で混ぜる場合、初めから勢いよく油を加えると、乳化のスピードが追い付かない為に分離するので注意が必要です。また、マスタードは風味を付ける以外にも乳化を安定させる役割もあります。マスタードが入っていないレシピは作る難易度が上がります。
アレンジ例ホイップクリーム加えて軽くする ほうれん草などのピュレを混ぜるなど。 

 

卵黄ベースのソースとバターベースのソース 
Sauces à base de jaune d’œufs et sauces au beurre

卵黄の乳化作用やバターのコクや特性を活かした基本のソース。泡立て器でリズミカルに混ぜるのもポイントです。煮詰めたビネガーや仕上げのレモン汁が味の要となります。

ソース・オランデーズ Sauce hollandaise


古典的なソースであるオランデーズソースは、現在でも活躍する温製ソースの基本です。温かいマヨネーズと比喩する時もありますが、卵とバターが主な材料で、温めながら乳化させるのが特徴です。

主な材料卵黄 1個
水 15mL
溶かしバター 50mL
レモン汁 5mL
作り方卵黄と水を合わせたら一度泡立てます。湯煎にかけかき混ぜながら加熱。泡状を保ちながら、溶かしバターを加え、レモン汁などで味を調えます。レモン汁の代わりに、煮詰めた酢を加えてもいいでしょう。澄ましバターを使うとより洗練された味わいになります。バター以外ではオリーブオイルなどでも作ることができ、用途に合わせて油脂を使い分けるとよりアレンジの幅が広がります。
アレンジ例エッグベネディクト、茹でた野菜やアスパラガス料理、オレンジ汁やマスタードを加える、茹でた魚

 

ブール・ブラン Beurre blanc


白ワインと酢と共にエシャロットを煮詰め、バターを加えて乳化させた温製ソースです。主に白身魚、貝類、甲殻類、温野菜との相性が良く、バターをふんだんに使いますが軽い口当たりが特徴です。

フランス・ロワール地方を起源とするソースで、ある日ベアルネーズソースを作ろうとした料理人が、卵を入れ忘れてたことで出来上がったことに由来します。

主な材料バター 120g
白ワイン 100mL
白ワイン酢 20mL
エシャロット 20g
作り方鍋にエシャロット、白ワイン、酢を加えエシャロットが柔らかくなるまで煮詰めます。そしてバターを加えながら混ぜ合わせ、濃度を付けます。裏ごしは必要に応じて行いますが、エシャロットをそのままソースに入れた状態の時は、しっかりと煮えていることが大切です。冷えたバターよりも、常温に出しておき指で軽く押せるくらいのバターの方が作りやすいです。生クリームを加えるとソースが安定します。
アレンジ例ハーブ、トマト、魚や貝の出汁、サフランなどを加えてアレンジする。

 

ソース・ムニエル Sauce meunièreまたはソース・ノワゼット Sauce noisette


魚のムニエルには欠かせない定番ソースです。バターは溶かして魚介類にかけたりするだけでも、十分ソースとして成立します。

ヘーゼルナッツ色(はしばみ色)になるまで加熱したbeurre noisette。さらに、加熱したブール・ノワール(黒いバター)beurre noirは、バターの加熱加減で風味を変化させたシンプルで美味しいソースとなります。さらにハーブやレモン汁を加えると完璧です。

材料も少なく家庭でも比較的簡単にできる、魚に合うフレンチのソースですが、バターの焦がし加減はある程度の慣れが必要です。作り置くよりも、その場で即席的に作る方が良いソースです。

主な材料バター 50g
レモン汁 1/2個分
パセリのみじん切り 少々
作り方魚をムニエルにし、器に盛り付けます。同じフライパンに、バターを入れはしばみ(ノワゼット)色まで焦がします。レモン汁を加え、そのままムニエルにした魚にかけます。仕上げにパセリを振ります。
アレンジ例ケーパー、クルトン、トマトなど加えてアレンジする。醤油の相性も良い。

 

アルコールベースのソース Sauces à base d’alcool

アルコールは、煮詰めてから出汁(フォン)を加えるのが基本です。仕上げに同じアルコールを数滴ソースに加えるだけで、食卓にはソースの香りが漂います。

シャブリ、シャンパーニュなどブドウ品種を限定したワインを使うと、そのソースや料理にストーリーが生まれ、さらに奥深い味わいを引き出すことができます。アルコールを使った芳醇なソースは特にメインディッシュには欠かせません。

ソース・マデール Sauce madère


比較的どの肉料理にもよく合うのがマデラ酒を使ったソースです。アルコール系のソースを作る時は、料理のイメージに合わせた種類を選ぶのが大切です。

主な材料マデラ酒 100mL
デミグラスソースまたはフォンドヴォー 250mL
バター 15g
作り方マデラ酒を1/3量まで煮詰める。デミグラスソース又はフォンドヴォーを加え軽く煮立たせて味をなじませる。バターを加えてモンテ(コクを付けて滑らかな状態にすること)する。
アレンジ例ソテーやグリルした牛、豚、仔牛などに合わせる。

 

ソース・ヴァン・ルージュ Sauce vin rouge


牛肉のステーキの合わせたいのが、この赤ワインソースです。残りの赤ワインや比較的安価でも美味しいラングドック・ルシヨンなどのヴァン・ド・ペイでも充分美味しくできます。

主な材料エシャロット 30g
ワイン 300mL
フォン・ド・ヴォー 200mL
バター 10g
タイム、ローリエ 
作り方細かく刻んだエシャロットを赤ワインで煮詰め、フォンドヴォーを加えて軽く煮立たせます。目の細かいシノワ(こし器)でしっかりと濾し、バターでモンテ。最後に味を調えます。
アレンジ例サーロインステーキと上記の赤ワインソースと骨髄を添えると、ボルドー風(à la bordelaise)となります。真鯛のポワレにもよくあいます。その場合は、タイのアラなどを焼いてソースベースに煮出してからアレンジするとより本格的です。

 

ソース・ヴァンブラン Sauce vin blanc


魚介料理全般に合わせることができ、アレンジが最もしやすい基本の白ワインソースです。主に、ソースのベースとなるのは魚介類の出汁です。

白身魚の骨や頭から短時間で煮出したフュメ・ド・ポワソンと呼ばれる出汁がそれにあたります。出汁のベースを変えてそれぞれの食材に合わせることができます。

主な材料エシャロット 50g
マッシュルーム 50g
白ワイン 150mL
魚の出し汁(フュメ・ド・ポワソン)400mL
生クリーム 200mL
作り方鍋にエシャロット、マッシュルーム、白ワインを入れ煮汁が1/4量になるまで煮詰めます。フュメ・ド・ポワソンを加えてさらに1/3量になるまで煮詰め、生クリームを加えて軽く濃度が出るまで煮て、一度濾します。再度濃度が出るまで煮詰め、塩こしょうで味を調えます。コク出しにバターを加えても良いでしょう。
アレンジ例ヴェルモット酒や貝類の出汁で代用可能です。香りに変化をつけたい時はハーブのみじん切りは有効です。

 

Sauces à base de crustacés 甲殻類のソース

フランス料理における魚介系の最強ソース。特にオマールエビや伊勢海老などコストがかかる素材を使いますが、そのおいしさは古典料理の原点ともいえるべきものでしょう。

ソース・アメリケーヌ Sauce américaine


本来はオマール海老で作るのが特徴ですが、エビカニなどの甲殻類の殻や頭でも、同じように作ることができます。特筆すべきは、雌(メス)のオマール海老が持つ、コライユと呼ばれる頭部にある卵巣をソースの仕上げに使うと、より濃厚で本格的な味わいになります。

主な材料有頭エビ 20尾
玉ねぎ 1/2個
にんじん 1/2本
セロリ 1/4本
トマト 1個
トマトペースト 10g
にんにく 1片
魚の出汁 150mL
チキンブイヨン 150mL
ブランデー 適量
白ワイン 150mL
生クリーム 50mL
バター 適量
作り方エビをバターで炒め、野菜を入れてしんなりするまで炒めます。ブランデーを加えてアルコールを飛ばし、白ワインを加えて軽く煮詰めます。トマト系と出汁を加え、半量になるまで煮出します。
押しつぶすように濾し、生クリームを加えて味がのるまで煮詰めます。最後にバター、塩、こしょうで味を調えます。
アレンジ例バジルやエストラゴンなどのハーブとよく合います。ほかの魚介系のソースと併用して使うこともできます。トロミを付けてドリア用のソースにすることもできます。パスタに絡ませるのもおすすめです。

 

ジュとフォンをベースにしたソース Sauces à base de jus et fonds

肉のソースの欠かせないジュやフォン。主に素材の風味を生かすのがジュで、フォンは旨みをしっかりと抽出するために時間をかけて煮出す。

ジュ jus


肉汁のソース(焼き汁/ジュース)のことをジュといいます。肉を焼いたり煮たりした後に得られる肉汁をそのまま用いたり、少し煮詰めて料理に添えるのがジュです。しかし、得られる量が少ないために、改めて肉汁をたくさん作るイメージで、一定量まとめて作る必要があります。

少ない材料で比較的短時間で作れるのが特徴ですが、明確な定義付けがされてはいないので、作る人の解釈によって若干異なります。主に煮出す液体のベースは水ではなくフォン(出汁)を使い、料理の主材料と同じ材料を使います。素材の風味を生かすのは大切なポイントです。

主な材料骨やくず肉 500g
にんじんや玉ねぎなどの香味野菜 50g
にんにく 1片
白ワイン 50mL
トマトペースト 10g
チキンブイヨン 500mL
ローリエ 1枚
ポイント骨や肉を炒めている時に、鍋底についたシュックと呼ばれるうま味も、焦がさないようにしましょう。短時間で煮出すため、香味野菜は小さくそろえて切ります。余分な油脂は捨てます。白ワインは鍋底についたシュックを溶かすときに用います。このことをデグラッセといい、即席的なソースを作る際に、大切な作業になるので覚えておいてください。

液体はひたひた迄加えるのが基本です。
アクは丁寧に取り除いてください。液面は軽く沸く程度の火加減に調整してください。煮出す時間は30~45分程度でいいでしょう。押すときは、押しつぶさないようにします。

アレンジ例ローストチキン、ステーキなど

 

ソース・ビガラード Sauce bigarade


オレンジソースです。厳密には、正月飾りに使われる柑橘類の橙(だいだい/ビターオレンジ)を使ったソースです。年間を通じて使いやすいオレンジで代用することが一般的です。

味のアクセントとして、水と砂糖をキャラメル状になるまで煮詰めて酢を加えた、ガストリックと呼ばれるものを加えます。このような甘酸っぱいソースをエーグル・ドゥースと言い、主にフルーツとの相性が良い鴨やジビエ料理にはよく合います。

苦みをアクセントとして用いる時は、茹でこぼした柑橘の皮を加えるのが良いでしょう。グラン・マルニエを使うとより風味が引き立ちます。

主な材料砂糖 20g
水 10mL
赤ワイン酢 20mL
グラン・マルニエ 20mL
オレンジ果汁 100mL
レモン汁 20mL
煮詰めたフォンドヴォー 350mL
水溶きコーンスターチ 適量
バター(風味付け用)適量
作り方ガストリックを作ります。グラン・マルニエ、オレンジとレモン果汁を加えて煮詰めます。煮詰めたフォンドヴォーを加えて更に煮詰めます。水溶きコーンスターチでとろみをつけます。バターでモンテ(コクを付けて滑らかな状態にすること)し、味を調えます。
アレンジ例フォンドヴォーの代わりに主素材と同じフォンを使うとより主素材が引き立ちます。砂糖の代わりにハチミツを加えてもいいでしょう。オレンジの代わりにライムでも美味しくなります。酢を他の香りものにして変化を楽しめます。このようにアレンジされたソースは、viandes blanchesと呼ばれる白身の肉(豚、鶏、仔牛、ハムなど)にもよく合います。

 

その他 Autres

フランス料理のソースのはその他にも、野菜や素材をペースト状にしたものも多くみられます。

ソース・トマト Sauce tomate


フランス料理に使われるトマトソースは、トマトや香味野菜の他にブイヨン、ハムやベーコンを使ったリッチで深い味わいがします。軽さを求めるならつなぎの小麦粉は入れないことが多いです。ベシャメルソースやデミグラスソースと同じように洋食には欠かせない伝統的なソースです。

主な材料トマト 大3個
トマトピュレ 300g
玉ねぎ・にんじんなどの香味野菜 300g
ベーコン 50g
薄力粉 20g
ブイヨン 1L
ローリエ 1枚
作り方ベーコンと香味野菜を炒めて、トマトとトマトピュレを加ます。薄力粉を加えて粉気を飛ばし、ローリエとブイヨンを加えてしばらく煮込みます。濃度が付いたら裏ごしし、塩とこしょうで味を調えます。
アレンジ例パン粉焼きやフライなどに合う。魚介の煮込みやパスタ料理に合わせます。

 

 

タップナード Tapenade


南仏プロヴァンス地方には欠かせないオリーブのペーストです。厳密には「薬味や合わせ調味料」を意味するコンディメントの部類になります。一般的には、黒オリーブで作られますが、緑のタップナードもあります。

細かくペースト状にしたものから、包丁で粗みじん切りにしたものまでありますが、使う目的に合わせて調整します。そのまま素材につけて食べることができるので、立派なソースと言えるでしょう。種付オリーブの方が味に関しては美味しくできるのでおすすめです。

主な材料種付黒オリーブ 250g
アンチョビ 1~2枚 
ケーパー 40g
オリーブ油 50mL~(好みで調整する) 
任意でにんにくやツナ缶を入れるとよいでしょう。
作り方オリーブの種を取ったら、材料をミキサーか包丁で細かくします。オリーブ油を加えて調整します。
アレンジ例トーストしたパン、茹で玉子、焼いた野菜、魚、グリルした仔羊にもよく合います。

 

最近の5つの傾向

上記で紹介したソースは全てベーシックなソースとなりますが、
『料理の素材と同じ材料で作るソース』
『色と香りを主体としたソース』
『触感や温度の変化を楽しむソース』
『今までにない新しいアイデアのソース』
『実体験による考え方のソース』など…
作る人の個性を反映させたソース作りが多くみられるようになり、今後さらにその多様性は広がるでしょう。しかしそのアイデアの根源となるのは、すべて基本的なソースが作れることが前提であるのは、言うまでもありません。

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まとめ


この記事では、【『フレンチのソース』15種類をまとめて解説】についてお伝えしました。

中には我々にもなじみがあるソースもいくつかありましたね。基本となるソースからそれらをアレンジしたソースまで、限りなく広がるのがフレンチのソースの醍醐味と言えます。

ソースはフレンチの象徴であり、シェフ達の料理観を表す大切な役割を担っています。時代と共にソースの在り方、作り方、考え方などは変わりますが、やはりなくてはならない存在であることは、間違いありません。お皿に残ったソースは、パンなどを使って最後まできれいに食べたいですね。