新鮮な魚介類ほどそこで引き上げられた状態の川や湖や海の匂いがします。反対に、新鮮でない魚介類はいわゆる魚の臭いがします。
魚料理は生食であろうが加熱であろうが鮮度が命です。生食が多い和食はある意味たり前ですが、加熱調理が主のフレンチも鮮度が同じくらい大切です。鮮度がいい状態の魚介類は加熱することで、ほのかに海の香りが食べるとしてきます。それをさらにソースで引き立たせるのがフレンチの魚料理です。
フライパンひとつで出来る
これから紹介する3つのフレンチの魚の調理法「焼く、蒸し煮、揚げる」は、いつものごはん作りに出てくる調理法と共通する部分があります。それはフライパンひとつで出来るとこです。今回はフレンチスタイルの魚のスタンダードな調理法をご紹介します。
家庭でも実践しやすく、最もバリ―ションが多いのがこの3つの調理法です。基本の調理法を覚えていると日々のごはん作りにも応用できます。また肉よりも魚介類の方が種類が多いのでバリエーションも豊富です。繊細でデリケートな魚介類は、肉料理よりも難しいかもしれません。
ムニエール~meunière
粉屋を意味するこの調理法で大切なことは、焼く直前に小麦粉をまぶしつけることです。さらに多くのバターを使います。バターの状態を泡状に保ちながら火加減を調整し、身をふっくらと仕上げ、バターの香りとまとわせます。
鮭などの白身魚などが向いていますが、ちなみにフレンチ食材の代名詞カエルは魚料理に分類されます。
ブレゼ~braiser
蒸し煮と訳されることが多いこの調理法のポイントは、煮汁と魚介の量のバランスでしょう。少ない煮汁で魚介をちょうど良く加熱し、あわせて煮汁もソースに利用できる量を調節しなければいけません。
ふたをしながらの調理なので中身をひんぱんに確認できません。さらに煮汁を利用してソースを仕上げます。煮汁には白ワインを使うとさらに深みが増しますフライパンひとつで出来ますが、難易度が高い調理法かもしれませんね。
フリール~frire
最も家庭的でなじみがあるのが揚げる(フリール)です。カキフライやアジフライに添えるタルタルソースは定番です。さらにワンランク上を目指すときは、市販のパン粉ではなく、バゲットの残りをミキサーで細かく粉砕させたものを使うと、フレンチ風揚げ物の「フリール」になりおいしくなります。
パン粉を付ける以外にも、フィロペストリーやカダイフを巻き付けて揚げることできます。仕上げに揚げパセリを添えると、教科書通りのスタイルになります。
洋食の調理法~3つのきほん
今回は【フレンチの魚料理~フライパンひとつで出来るキホンの調理法3つ】についてお伝えしました。
3つの調理法はそのまま洋食の基本となり、何度か作ってみるだけでも感覚がつかめてきます。使用する季節ごとの魚介類や添える野菜を変えるだけでもレシピは広がります。ぜひお試しください。